2025/04/17 15:09

知識・経験なしから始まって、たくさん失敗してきました。
それでも、だんだん基本のやることが、わかってきました。
ぜひ、さつまいも農家の一年がどんなものか、わかっていただけたら嬉しいです。

●一年の大まかなスケジュール

・春(3~5月)は、苗づくりや、苗の植え付けに関する仕事がメインになります。
【浜直農園の畑仕事記】春(3~5月)のさつまいも農家の畑仕事 ~苗づくり~
【浜直農園の畑仕事記】春(3~5月)のさつまいも農家の畑仕事 ~苗植え~

・夏(6~8月)は、植えたサツマイモ苗が、しっかり大きくなるように管理します。
【浜直農園の畑仕事記】夏(6~8月)のさつまいも農家の畑仕事 ~管理作業~


・秋(9~11月)は、いよいよ収穫です。つらさげ芋づくりも、この時期に行います。
【浜直農園の畑仕事記】秋(9~11月)のさつまいも農家の畑仕事 ~収穫~

・冬(12~2月)は、翌年また良いお芋が収穫できるよう、土づくりを行います。
【浜直農園の畑仕事記】冬(12~2月)のさつまいも農家の畑仕事

今回は秋の畑仕事の、「つらさげ芋づくり」について、ご紹介します。


●つらさげ芋の紹介

浜直農園は、垂水市の大野地区というところで、さつまいもの生産をしています。
ここは標高550mの山間の集落です。
なぜ、ここで作っているかというと、「つらさげ芋」を作りたいからです。

つらさげ芋は、収穫したさつまいも(主に紅はるか)を、一ヶ月以上軒下や倉庫などで、つるごと吊るした芋です。
吊るされた芋が、標高550mの冷たい風に当てることで、約一ヶ月で極限まで甘くなっていきます。
この標高の高さが、厳しい寒暖差を生み、芋にとって厳しい環境を作り出します。

芋は厳しい環境を生き伸びるために、芋自身のデンプンを糖に変えていくことで、甘くなるのです。
これが高糖度になる仕組み、独自の熟成方法なのです。
焼いた芋の糖度は、軽く40度を超えます。

このつらさげ芋に衝撃を受けたがために、浜直農園はこの地でさつまいもを作っているのです。
つらさげ芋は、「この大野地区で生産された芋を、この大野地区でつらさげたもの」という、地元農家のルールがあります。
厳しい決め事がいくつかありますが、それくらいこだわった人たちが作った芋なので、甘くて美味しいのです。

最近では「幻のつらさげ芋」とまで、言われるようになってきました。
他の地区で、同じようにつらさげ芋を作ろうとしても、なかなか同じものは作れないと、私は思っています。


●収穫期間に同時進行

浜直農園では、さつまいもの収穫が、9月下旬から始まります。
収穫が終わるのが、10月末くらいです。
つらさげ芋は、この期間に同時進行で作っています。

いも掘り直後のさつまいもは、つるでつながっています。
通常は、それを切り離して、籠などに入れて貯蔵していきます。
しかし、つらさげ芋にする芋は、切り離さず籠などに入れて、区別しておきます。

浜直農園は、いも掘りとは別に日に、つらさげ芋を作ります。
切り離さず籠に入れていたいもたちを、もう一度確認して、状態が良いものを、つらさげ芋用にしていきます。
状態が良いというのは、大きさなどが良いものや、傷などが付いていないものになります。

傷などが付いていると、そこから傷んでいくことがあるので、使用できません。
つらさげ芋になる芋は、つる付きの状態のまま、紐などで何本も束ねていきます。
それを、軒下や倉庫などに吊るしてい行きます。

何本も束ねた状態ですので、一本でも傷んでしまうと、他の芋にも病気などを映してしまい道連れにしてしまいます。
そのため、吊るす前に状態の良いものを選別するという作業は、とても重要なのです。


●つらさげ作業終了後から解禁まで

畑での収穫作業が10月末に終了します。
その後1週間くらいかけて、つらさげ芋づくりも終了します。
これで、きつい肉体を使う作業は終了となります。

吊るし終わってからは、温度管理が必要になります。
寒風に当てることで甘くなると言いましたが、寒すぎると芋も死んでしまいます。
それでは、つらさげ芋を食べることができません。

特に夜の気温は寒いので、ストーブを焚いたりして、寒くなり過ぎないように注意が必要です。
そうした管理をすることで、美味しいつらさげ芋になっていくのです。
毎年12月1日解禁に向けて、愛情を注ぎながら、甘く仕上げております。

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