2025/04/08 17:03
浜直農園は、主に紅はるかを生産する、鹿児島のさつまいも農家です。
脱サラしてから、知識・経験・コネほぼなしの状態で、新規就農しました。
当初から、「六次産業化」という生産・加工・販売を、手掛けていきたいと思っていました。
●焼き芋スイーツづくりはじまる(前期)
2021年ごろから、女性スタッフも増えて、自分たちで焼き芋の甘さを活したスイーツを作りはじめました。
チーズケーキの開発記についてはこちら
【新商品開発記①】鹿児島を代表するスイーツを作りたくて ~焼き芋チーズケーキ 試作編~
【新商品開発記②】鹿児島を代表するスイーツを作りたくて ~焼き芋チーズケーキ 販売編~
焼き芋パイの開発記
【新商品開発記③】鹿児島を代表するスイーツを作りたくて ~焼き芋パイ~

●焼き芋スイーツづくりはじまる(後期)
2024年は、当初スイーツづくりをしていた女性スタッフ陣も、結婚・出産・育児等々で、いなくなっていました。
新スタッフはいましたが、以前の焼き芋チーズケーキや、焼き芋パイを作ったことがある人がいなくなる、という緊急事態でした。
浜直農園の主力商品は、あくまでも焼き芋ですが、ちょっと寂しいものがありました。
そこで、新商品を作ろうと、しばらく思いを巡らしていました。
オーナーの私は、不器用で、スイーツづくりはできないですが、製造作業は一番近くで見ていました。
その経験を活かして「こういうのならできるかもな~」といろいろ考えていました。
しかし、なかなかしっくりくるものもなく、月日が流れていきました。
そして、ある時コンビニに寄った時、ある商品が目に留まりました。
「クリームどら焼き」でした。
乳製品と焼き芋が相性が良いのは、経験上知っていました。
「どら焼きのあんこを、焼き芋ペーストにすればいいんじゃない?」とシンプルに考えました。
「絶対美味しいよ」と、新女性スタッフに試作をするよう、お願いしました。

●まずは試作、試作、試作
クリームどら焼きの前に、シンプルにどら焼きを試作することにしました。
最初はわからないので、どら皮はホットケーキミックスで試作しました。
出来上がって思ったのが「ホットケーキミックスの味が強い」でした。
やはり、チーズケーキやパイの頃のスイーツづくりと一緒で、コンセプトはブラさないようにしたかったです。
素材の、焼き芋の甘さ、味を活かすスイーツにしたい。
これを念頭にやるとしたら、どら皮も手作りにすることにしました。
インターネットで調べ、小麦粉や調味料などを準備。
安い鉄板なども買って、動画を見様見真似で試作しました。
何度も皮が焦げました。
でも、段々良い色合いの皮に仕上がっていきました。
焼き芋ペーストをサンドして、食べては、皮の大きさや薄さを何度も調整。
数を重ねて、やっと納得の味と食感になりました。
やはり、一ヶ月以上は試作を重ねてたどり着きました。
焼き芋ペーストのはさみ方なども、何度も調整しました。
この努力のかいもあって、完成の時は「これ美味しい!」と、思わず笑顔になりました。

●次はクリームいもどら
シンプルな焼き芋ペーストを、どら皮でサンドする「いもどら」は完成しました。
クリームいもどらも並行して、試作をしていたのですが、クリームをどれくらい入れるか悩ましいものがありました。
やっぱりボリューム感たっぷりにしたい。
だけど、中からはみ出てしまう。
試行錯誤して味と、食感、見た目のバランスが最高のものを作り出しました。
クリームなので、とにかく繊細でした。
後日談ですが、夏はクリームは溶けてしまいます。
品質に問題が出そうなので、夏は売ることができないとわかりました。
●焼き芋スイーツ復活…
それでも、直売所で無事に販売できたときは、ほっとしました。
さらに、「いもどら」は、ラジオやテレビでもご紹介いただきました。
反響も大きく、作っても作っても追いつかないという時期もありました。
スイーツ販売、見事に復活となって嬉しかったです。
しかし、人手不足などもあり、2024年いっぱいで、販売休止となっております。
また、改めて復活出来たらと思っています。
