2025/04/05 14:49
浜直農園は、主に紅はるかを生産する、鹿児島のさつまいも農家です。
脱サラしてから、知識・経験・コネほぼなしの状態で、新規就農しました。
当初から、「六次産業化」という生産・加工・販売を、手掛けていきたいと思っていました。
2021年ごろから、焼き芋の甘さを活かして、何か作りたいと考え始めました。
それは、知人のパティシエさんが、直売所でスイーツを作ってくれたという、経験があったためです。
期間限定でのお手伝いだったので、2021年の夏でスイーツ販売はストップしていました。
パティシエさんと、焼き芋スイーツを売ったころのお話
【商品ストリー紹介③】焼き芋アイス販売奮闘三ヶ月の記録 ~鹿児島の新特産品を目指して~
【商品ストリー紹介④】焼き芋アイス販売奮闘三ヶ月の記録 ~鹿児島の新特産品を目指して~
秋以降は、いつも通りの焼き芋屋さんとして、直売所も営業していました。
しばらくして、料理好きで優秀な女性スタッフも、パートタイムで働いてくれるようになりました。
そこで、直売所独自でスイーツの開発に、挑戦するようになっていきました。

(焼き芋チーズケーキは、ふるさと納税にも↑↑)
そして、一つ目の焼き芋スイーツは「チーズケーキ」でした。
なぜ、それになったかは、はっきり覚えていませんが・・・
商品完成までの試行錯誤を、ぜひご覧ください。
●最初の試作はネットで出てきたレシピから
浜直農園オーナーと、女性スタッフ一名からの、試作が始まりました。
もちろん、二人ともケーキ店などで働いたことはありません。
最初試作は、ネットで調べて出てきたレシピからです。
ケーキを焼く器具もないので、自宅のものを使用。
本当に0からのスタートでした。
ただ「焼き芋の甘さを十分に活用しよう」という精神だけは失わないよう、意思統一しました。
そして、第一回目の試作は、焼いたら想像以上に膨らんでしまいました。
ギリギリ、原型をとどめていないくらいでした。
でも、味は焼き芋感があって良い。

(膨れ上がりすぎた一回目↑↑)
●二回目は準備万端で
二回目の試作は、器具関係もある程度揃えてやりました。
前回膨れすぎたので、ケーキを焼く方も深めのものを、100円ショップで購入。
今度こそはと思い、焼きました。
焼き上がりは、しっかり型の中に納まっていました。
膨れ上がりすぎていません。
あとは味です。
やっぱり焼き芋感があって、甘くて美味しい。
これでおおよその商品が出来上がりました。

(二回目で型に納まるように)
●何度も微調整
レシピはインターネットで調べたものです。
やっぱり、ここから浜直農園らしさを出したいと思いました。
焼き芋の甘さが強いのだから、砂糖を減らせるだけ減らそうと。
インターネットのレシピには、砂糖を入れるように書かれていました。
試作ということで、書いてある通りに作りました。
やっぱり素材の良さを活かさなければ、農園がやってるスイーツではありません。
そう感じて、減らせるだけ減らして試作しました。
実際に作って食べましたが、決して甘さが足りないというように感じることはありませんでした。
砂糖控えめで、ヘルシーな感じがしました。
●ヘルシー感を追求
さらに、スタッフからも提案があり、砂糖も「てんさい糖」に代えてみようとなりました。
私も知らなかったですが、てんさい糖は、砂糖に比べてミネラルも豊富なようです。
ヘルシー感が、より高まります。
もちろん、他に添加物も使用しておりません。
シンプルな味で、手作り感満載。
これが、農園が作るヘルシー感たっぷりの、「焼き芋チーズケーキ」だと、自信を持って販売できると思いました。

(試作完了の頃↑↑)
最初の試作から、何度も繰り返して、一ヶ月ほど経っていました。
●新商品開発に付きまとうもの
商品を新しく企画することは、とても楽しいものです。
しかし、実際はそれだけでは済みません。
試作の繰り返しもですが、売るためには容器なども必要です。
また、原価や容器代などをもとに、値段を決めたりもします。
待っていても売れませんので、告知・宣伝もしなければなりません。
こうしたことを、試作の一ヶ月と並行して準備していきました。
ひとまず、売り方としては、直売所で8等分にカットした焼き芋チーズケーキを、一個ずつ売ることにしました。
1カットずつ、下敷きに載せて準備して、容器に入れるという風にしました。
容器は、それまで焼き芋用パックとして使っていたフードパックに、注文を受けてから入れることに。

(当初の容器なども決まる↑↑)
とりあえず、売れる状況までもってきました。
女性スタッフも一人増えて、2022年3月販売開始と決めました。
それは、販売まであと1週間前というところでした。
つづく…