2025/05/12 13:34

浜直農園は鹿児島県垂水市大野地区の畑で、さつまいも(主に紅はるか)を生産しています。

標高550mの地ですが、そこには「つらさげ芋」をいう、この地でしかできない、さつまいもがあります。
この「つらさげ芋」を作りたいと、縁もゆかりもない土地で、知識経験皆無の状態で、2018年に新規就農しました。

新規就農ですので、畑も耕作放棄地を見つけ、借り受けて生産を始めました。
たくさんの面積があるわけでもなく、かつド素人なので、生産能力も知れています。
それでも、限られたさつまいもを、自分なりにこだわって売ってきました。

そんな販売ヒストリーにお付き合いいただければ嬉しいです。


●一人でも多くの人に知ってもらいたい

新規就農してからは、当然ながら「つらさげ芋」だけでなく、浜直農園の作る焼き芋をもっと知ってもらいたいと思ってやってきました。
浜直農園は紅はるかをメインに生産する、さつまいも農家です。
生産する紅はるかの、ほんの一部を「つらさげ芋」に仕上げます。

手間や、品質の維持のため、「つらさげ芋」を作るのには限界があります。
そのため、「つらさげ芋」にすることができなかった、紅はるかも販売しなければなりません。
同じ畑でできた、紅はるかですが、一般的な長期貯蔵による熟成方法で甘くしています。

甘さは、「つらさげ芋」の方が、若干上です。
でも、十分に甘くて美味しいです。
個人的には他産地の紅はるかよりも、甘いと思っています。

あくまで個人の感想ですが、多くのお客様からも「ここの焼き芋は、他の焼き芋とは違うよね」と言ってもらっています。
ですので、「つらさげ芋」に限らず、浜直農園の紅はるかの焼き芋も、一人でも多くのお客様に知ってもらいたいと努力してきました。
その一つが、知り合いからご紹介いただいたお客様との出会いです。


●知り合いというのは・・・

以前もお話させてもらったことのある、鹿児島県よろず支援拠点のコーディネーターさんからご紹介いただきました。
ビジネスマッチングのような形でしょうか。
福岡市の「アサヒ緑健」様をご紹介してもらいました。

会員向け広報のサービスで、地域の珍しい商品を季節ごとに取り上げて、プレゼントされるという企画のようです。
季節ごとということで、浜直農園は広報誌春号に掲載してもらう枠に挑戦させてもらいました。
ここで重要なのが、「地域の珍しい商品」という点。

ここでも、鹿児島県よろず支援拠点のコーディネーターさんと、商品のブランディング構築をしていきました。
鹿児島らしさということで、垂水市大野地区の標高の高さだけでなく、桜島溶岩を使って焼いていることもアピールすることに。
この頃に考え抜いたストーリーが、浜直農園の礎となっています。

そして、ネーミングも「溶岩焼き芋 紅もぜか」となりました。
「もぜか」というのは、鹿児島弁でかわいいという意味です。
大切に育てた、さつまいもですので、そういう想いを乗せて名づけました。

これを持って、「アサヒ緑健」様にプレゼンさせてもらいました。
まだ就農二年目の頃ですので、かなりドキドキ緊張しました。
でも、サラリーマン時代の経験を活かし、担当者さんと信頼関係を築いていき、見事成約までたどり着くことができました。

正式に採用の通知を頂いたときは、嬉しさより安堵した気持ちが大きかったです。
少しプレッシャーから解き放たれました。
と、同時に次のプレッシャーが押し寄せてきました。


●会員数が数万人

アサヒ緑健様は、全国向けのCMなども流されるような大企業。
会員数も数万人いらっしゃいます。
その何%の方が、浜直農園の商品を希望しただけで、相当な数になります。

採用通知を頂いて、数日は「大丈夫か?大丈夫か?」と、押しつぶされそうなプレッシャーと戦っていました。
さらに、数日後、発注が来ました。
数千パックの発注と書いてあります。

浜直農園が小さい農家と知ってくれているので、納品期限は約1ヶ月ほどありました。
分割での納品もOKと。
それでも、今までに受けたことのない規模の注文に、ひるみそうになりました。

それでも、ここが浜直農園の成長のために、乗り越え中ればならない壁と思い、必死に芋焼きの日々を繰り返しました。
ここからの一ヶ月は死に物狂いでした。
寝ても覚めても、芋芋焼き芋。

一ヶ月はあっという間でした。
無事に納品できました。
しかし息つく間もなく、追加注文をいただきました。

もう、この頃はハイな気分でしたので、「ありがとうございます!どんと来てください!」と空元気。
寝ても覚めても、芋芋焼き芋。
アサヒ緑健様の広報誌の夏号が出る頃まで、ひたすら芋を焼く日々でした。

正直、体力的にはきつかったです。
でも、なんとか納品期日も守ることができました。
すごく良い経験をできたと思いました。

この経験があるので、これ以降、他の企業さんや、個人のお客様のいろんな依頼に対応できていると思います。
そして、たくさんのお客様に知ってもらうきっかけができて、非常に嬉しかったです。


●浜直農園の通販は冷凍焼き芋

この時に完成した「溶岩焼き芋 紅もぜか」は、今でも浜直農園のホームページでも扱っています。
その他企業様、ふるさと納税にも掲載してもらっています。
浜直農園の商品の原型ができたお取引でした。
感謝です。


浜直農園のこだわり!

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※つらさげ芋は12/1以降の発送になります(注文予約は11月以降)

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