2025/02/17 17:40
感動するほど美味しい焼き芋って食べたことがありますか?
いろんな産地があるけど、そこまで興味がないかな。
と、思っていませんか?
私は、産地がとても重要と考えています。
そう思う理由を、エピソードと共にご紹介します。
●初めて食べたとき、その美味しさに感動して、就農を決心!
私の実家は農家ではありません。
近い親戚にも農家はいません。
前職銀行員の、まったくのド素人です。
それなのに無謀にも農家を志しました。
ド素人なりに、ブランドが大事と思い、どこで就農するか探していました。
知人の紹介で「つらさげ芋」という有名になりつつある、さつまいもに出会いました。

「つらさげ芋」の焼き芋を農家さんからいただきました。
手に取った瞬間、やわらかい。
口に入れた瞬間、「う、うまい!甘い!!」
人生で初めて食べた衝撃の焼き芋でした。
次の瞬間、「こんな焼き芋を作って売りたい!」
そう思わしてくれる、さつまいもでした。
●標高の高い独特な厳しい環境が生む、甘さ
「つらさげ芋」とは、垂水市の大野地区で作られています。
(つらさげ芋の詳しい紹介はまた改めてします。)
この地は標高550mに位置する地区です。
先人たちが山を切り開いてできた土地といわれています。
一般的に標高が100m上がるごとに、気温は1℃下がるといわれています。
ここでは平地と比べて、通常5℃ほど低い気温です。
鹿児島の平地では雪が積もるのは何年かに一度です。
しかし、大野地区では毎年のように結構な雪が積もります。
冬に限らず、山特有の天気で、気が付いたら周りが霧におおわれていることも、しばしばです。
これでは日照時間も不足するのでは?と心配するほどです。
植物は光合成できないと成長しにくくなるからです。

また、私の畑の周りは特に遮るものもなく、強風が直撃することも珍しくありません。
春先、植えたばかりの苗が強風にあおられて、傷んでしまうことがあります。
最初の年は何度植えなおしたことか。
さつまいもにとってストレスMAXな環境で育ちますので、やっぱり一味違いますよね。
特に、昼夜の寒暖差は作物にとって大きなポイントじゃないかなと思います。
寒さに当たった野菜は甘いですもんね。
●いろいろ食べ比べてみても、やっぱり美味しい
私が初めて育てたさつまいもを、焼き芋として食べたときは感慨深いものがありました。
収穫後、しっかり熟成させたものは、初めて感動した焼き芋とそん色ないほどの甘さになっていました。

勉強のためと思い、同じ地区の農家さんの焼き芋もいただきました。
若干の味の違いはあるけど「う、うまい!」と、食べるたびに感じました。
もちろん、農家さんそれぞれの技術や努力はありますが、この地でできたさつまいもは、みんな美味しいんだ。
そう、産地の大切さを確信しました。
さらに勉強と思い、県外の焼き芋店やイベントにも出向きました。
どこもこだわっていて、おいしい!
だけど、うちの焼き芋の方が美味しいんじゃないか?
そう思うこともしばしば。
食べ比べるごとに自信を深めていきました。
(もちろん私個人の好みですので、ここはご了承ください。)
●限られた生産量、まさに秘境の地でできたさつまいも
大野地区は、先人たちが山を切り開いてできた土地です。
初めて訪れたときは、こんなところに畑なんてあるの?
そう思うような細い道を入っていきました。
しばらくすると、徐々に明るくなり一面開けてきます。
そうだ、ここは秘境の地だ!

山を切り開いた土地なので、畑も多いわけではないです。
畑も多くないということは、作れる量にも限界があります。
そういう要因もあり、特に「つらさげ芋」は幻と言われます。
つらさげ芋にならない、貯蔵熟成された芋も生産された土地は同じです。
これも十分に甘くて美味しいうえに、確保できる量が限られています。
浜直農園では、この貯蔵熟成された芋を「紅もぜか」と名付けています。
ぜひ秘境の地でできたさつまいも、焼き芋を食べてほしいと思います!